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zoom RSS ガイガーカウンターPKC-107を入手したので、ベータ線量測定に挑戦してみた 【とろろ昆布の場合】

<<   作成日時 : 2012/12/29 22:02   >>

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天然のカリウムの中には0.01%程度の放射性カリウム40が含まれているとのこと。そのベータ線量を身近なもので測ってみたい。そう思っていた所、手ごろな値段のガイガーカウンターを見つけたので、早速購入した。

今回測定した「とろろ昆布」はその辺のコンビニで買ってきたものだ。昆布にはカリウム40が多いという話を見つけたので選んでみた。もしガンマ線量が不自然に大きい場合には、カリウム40以外の核種の存在も示唆されるだろう。そのうち、より高濃度であるはずのやさしおや炭酸カリウムでの測定もやってみようと思っている。

ガイガーカウンターPKC-107は、ガイガー・ミュラー(GM)管が二本内蔵されており、アルミフィルターを着脱することで、ガンマ線とベータ線の両方を測定できる。ただし、ガンマ線と違って、ベータ線は減衰しやすいため、運良くGM管に到達した一部分のみを測っているに過ぎない。すなわち、核種の放つベータ線量は測定された値の数倍とか数十倍以上である可能性があるということ。これが、内部被曝の怖い所だ。

アルミフィルターを外すとGM管2本がむき出しになっている。薄い金属管なので弱いらしい。よく見ると、すでにへこんだ部分があった。自分のせいかもしれない。取り扱いには気を付けないといけない。

PKC-107に添付の操作マニュアルに書いてあるように測定し、計算した結果を以下にまとめる。4分間の測定を最低8回やれと書いてあったが、今回はうまくいきそうだったので5回の平均値を算出することにした。3種類の測定を5回ずつ行ったので、総測定時間は60分。ちなみに、操作マニュアルには、カリウム40のBq/kgがセシウムなどの他の放射性物質より3倍大きく表示されやすいとあったので、それも考慮して計算した。(ガンマ線とベータ線では違うのではないのかとも思ったが、とりあえず、気にせず同じように3分の1に換算してみた。今後の調査課題としておこう。)
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【追記 ガンマ線とベータ線、それぞれの換算係数を、2013-1/5の炭酸カリウム(純度99%以上)の測定から決定した。それに基づいて再計算した結果を以下に示す。】
画像



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【「とろろ昆布」をガイガーカウンターPKC-107で測定してわかったこと】

・3万数千円のガイガーカウンターでも食品のベータ線を検出できる場合がある
 ことがわかった。

・「とろろ昆布」からのガンマ線量は検出限界以下で、
 検出された放射線量のほとんどがベータ線だった。

・日頃、測定に慣れておけば、放射能汚染がひどいかどうかを、
 4分間の測定1回で気づくことができる。
 (量が少なくなるほど難しくなるが。)

・「とろろ昆布」からは、1400 1200Bq/kg程度のベータ線(カリウム40換算)が出ている。
 【←訂正2013-1/5】
 (ベータ線の減衰を考慮すると、それ以上の可能性もある。)
 余剰分は速やかに排泄されるとは言っても、一度に摂取する量は
 抑えた方が無難だろう。

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【追記 2012-12/31】 
参考 【カリウム40の食物内および人体内でのベクレル量とγ線強度について】
    (15年戦争資料 @wikiさんより)
「カリウム40は、89.3%がベータ線を放出してカルシウム-40(40Ca)となるが、ガンマ線放出せず、10.7%が軌道電子を捕獲してアルゴン-40(40Ar)になり、この時にガンマ線が放出される。」
            ↑
もし、セシウム137であれば、ベータ線を放出したものの内の94%がガンマ線も放出するから、ベータ線とガンマ線の両方が同程度に見えるはずである。(ただし、自己吸収効果などでベータ線の方がガンマ線より減衰しやすいということは考慮する必要があるが。)今回は、明らかにベータ線が支配的に検出されているわけだから、セシウム137ではないのは確かである。そして、カリウム40が放出するベータ線とガンマ線の2種類の放射線のうち、たまたま、「89%のベータ線が十分大きく見えたが、11%のガンマ線は検出限界以下の大きさにとどまった」ということだろうと推察する。 【追記 2013-1/5】ただし、ガンマ線量の割合があまりに少なすぎることは大変不自然であるように思われる。現在の所、カリウム40以外のベータ線核種の存在の可能性は否定できない。

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今後、仙台市内で採取してきた汚染土もきっちり測っていく予定だ。実はすでに予備測定はしてみた。出てきた数字は、とろろ昆布より一桁大きかった。チェルノブイリ周辺地域で見られる土壌汚染量とおおよそ同じオーダだったので、PKC-107はきちんと機能していると思える。

さらに、自作予定のガンマ線スペクトロメータが完成すれば、核種とベータ線量との対応もつくかもしれない。これによって初めて、他人の測定結果によらず、自分の測定データを拠り所にして、原発由来の放射能汚染を実感できることになる。(本日、肝になるシンチレーション検出素子の納期が遅れるとの連絡が入った。正月明けに工作に入れるかもと期待していたので、大変残念である。)

放射線の専門家ではない私は、数十万円もする高額な測定器や設備がないと放射能汚染はわからないのかな、と思っていた。興味はあったが、あきらめていたのである。でも今は、いろいろ試行錯誤された先人の方々の話をちらほらと見つけることができる。

私なりの経験談を読んで、数万円以内程度の安価なガイガーカウンターやシンチレーションカウンターでも、自己防衛のために使えそうだと思って頂ければ幸いである。あきらめて他人任せにしたりしないで、自分自身で判断するのが良いに決まっている。技術が人の役に立つからこそ、技術者の生きがいが生まれる。そうであって欲しい。



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