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zoom RSS 仙台市内と福島市内の土の放射能汚染を比較 GM管でガンマ線量・ベータ線量を測定

<<   作成日時 : 2013/01/06 06:23   >>

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さて、いよいよ、仙台市内と福島市内の土壌汚染を比較する時がやってきた。これにより、原発事故由来の放射性降下物が仙台にも確かに届いていたということを確かめてみたい。

最近、昨年末購入のガイガーカウンターPKC-107で、ある程度の放射能汚染を探ることができそうであることを報告してきた。特に、高純度炭酸カリウム測定による換算係数決定により、PKC-107が表示するやさしおの放射線量が、一般に知られている値とおおむね一致することから、私の測定方法・定量計算方法が妥当であると自信が持てるようになったことが背景となっている。(桁を取り違えていないかどうかが一番心配だった。)

数字を見れば一目瞭然なので、早速、測定結果を以下に示そう。

【汚染土の採取場所】

 ・”仙台市内の汚染土”
  → JR仙台駅から徒歩20分圏内の住宅地の舗装路面の
    縁石付近の水たまり
    水たまりの堆積物からの線量率1μSv/hの再現測定
    2012/11/18 22:47

 ・”福島市内の汚染土”
  → 信夫山東南の住宅地隣接の公園の滑り台の最下部直下の地面
    福島市内の公園で見かけた看板。「公園の利用は・・・」
    2012/11/26 20:34

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念のため、きちんと記しておくが、どちらの汚染土も、その近辺で最も線量が高そうな所から採取してきたものである。平均的なレベルと思ってはいけない。もっと具体的に言えば、広い範囲に降下した放射性物質が雨水に運ばれて水たまりに集まって下水に排水されないまま濃縮したり、滑り台などの斜面を洗った雨水が一ヶ所に集中しそうな場所を選んだのである。

現場での環境線量率と近接測定線量率の比率が濃縮度を表すと考えると、仙台市内の汚染土であれば20〜100倍程度に濃縮された土を、福島市内の汚染土であれば6倍程度に濃縮された土を採取してきたということになる。

逆に考えれば、今回測定された放射能を濃縮度で割れば、おおよその平均的な土壌汚染量が推定できることになる。実際に計算してみると、
”仙台市内”の場合、ガンマ線330〜1,700Bq/kg、ベータ線150〜750Bq/kg
”福島市内”の場合、ガンマ線18,000Bq/kg、ベータ線10,000Bq/kg
となる。

ちなみに、ベータ線は種々の減衰効果が出やすいと思われるので、上記の数値は小さめに見えていると思った方が良いだろう。(最初、仙台市内の汚染土についてはボリュームが2倍程度大きいまま測定したが、厚さを減らして再測定した結果、ガンマ線量はそれほど大きくは減少しなかった。 ← 【追記 2013-1/6】)

以上の結果から、今回特に言いたいことは、ガンマ線量ばかりが注目されているが、実は”それと同じオーダ”のベータ線も放射されていることが確認できたということである。ベータ線の減衰効果が大きいことも考慮すれば、”それ以上”である可能性も十分にあると言える。

仙台では、2011年3月の放射性物質飛来時に降雨がほとんどなかったような気がした。そのため、放射性降下物があまり固着しなかったと考えていたが、こうやって数字にしてみると印象はかなり変わる。ガンマ線とベータ線を合計すると少なくとも300Bq/kg程度は降下していたことになる。今現在は、汚染土は局所的に点在しているのみであるが、2011年の前半はもっとひどかったかもしれない。当時、用心はしていたつもりだが、まさかそこまでとは思っていなかった。

以上、測定方法の確立と定量結果の吟味にだいぶ時間を要したが、2万円弱のシンチレーションカウンターと3万数千円のガイガーカウンターで意外に簡単に放射能汚染を確認できてしまった結果を報告した。自分の手を動かして、自分の目で確認してみるのが最も効果的な方法である。放射能汚染を察知する手段を持つことは、今の日本では不可欠なのかもしれない。


【追記 2013-1/6】
・土壌密度1.3 g/cm3で土壌採取深さを5 cmとした場合には、1Bq/kgは65Bq/m2に相当することになる。(日本保健物理学会HPより http://radi-info.com/q-759/

・ベラルーシにおける定期放射線モニタリング実施区域のセシウム137放射能濃度の下限は37kBq/m2、上限は185kBq/m2であるとのこと (icchouさんのブログよりhttp://icchou20.blog94.fc2.com/blog-entry-300.html )。ただし、ガンマ線放射量のみを対象にしているのか、ベータ線放射量も含むのかについては、私にはよくわからない。正確に言うならば、セシウム137はベータ線しか放射しないと本には書いてある。そして、ガンマ線を放射するのは、セシウム137のベータ線放射によって生成されるバリウム137mである。したがって、セシウム137を基準にすえるなら、ベータ線量を対象にすべきであろう。しかしながら、ベータ線は減衰しやすく、ちょっとしたことで少なめに見えてしまう問題があるから、おそらく、「バリウム137mが放射するガンマ線量で XX kBq/m2」ということであろうかと想像するが。






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