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zoom RSS 放医研の放射線被ばくの早見図、「100mSv以下でがんの過剰発生がみられない」を削除したことが発覚

<<   作成日時 : 2013/07/27 15:02   >>

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    放医研の”放射線被ばくの早見図”の変遷。
   2011年4月7日版、2012年4月3日版、2013年5月2日版。

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放医研は「『(100ミリ以下で)がんが過剰発生しないと科学的に証明されている』と誤解する人もおり、表現を改めた」と説明したとのこと。今後、過剰発生するとの見通しを持っているから、今のうちに証拠隠滅して目立たないようにしておこうと考えたのだと私は想像する。そんな見通しがないのなら、改訂する必要はないと思うので。

また、自然放射線量も1.5mSvから2.1mSvに引き上げた。比較すべき内訳(日本人分)がないのだが、おそらく増加した最大の要因は、食物の増加分(0.3mSv→0.99mSv)であろう。魚の内臓をそんなにたくさん食べるわけがない事実からすると、魚の内臓の放射性物質濃度をかなり高く見積もっているということになる。しかも、それがポロニウムのせいだと。本当だろうか。この部分は、かなり不透明で不確実性の高い部分のように思える。検証した論文を探して読んでみるべきかもしれない。もし東電がばらまいた放射性物質が”無主物”であると仮定すれば、それはもはや自然環境の一部であるから、自然放射線の一部としてカウントするのが妥当だと暗に主張したいのかもしれない。

そして、1mSvの赤線についてのコメント「事故後の汚染、自然放射線や患者の医療被ばくなどには適用されない」は、「医療被ばくを除く」に変更された。すなわち、「たとえ東電原発事故があったとしても、公衆の年間線量限度1mSvが適用されないことがあってはいけない」という考え方を否定しない表現に変えておきたかったのだと、私は想像する。

個人的には、以下のような白血病リスクについても明示してはどうかと思う。

【関連ブログ記事】

・CT検査で受ける低線量放射線被ばくによってがんリスクが増加しうることを示唆する論文
 作成日時 : 2013/07/04 19:55
 http://behind-the-days.at.webry.info/201307/article_7.html

・年間1mSv程度、累積4mSv程度以上の自然ガンマ線にすらも、”その被ばく量に相応の”白血病リスク
 作成日時 : 2013/05/31 11:16
 http://behind-the-days.at.webry.info/201305/article_11.html




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朝日新聞デジタル      2013年7月25日18時35分
http://ow.ly/nn6dF

被曝早見表、説明せず改訂 放医研、周知不足で混乱も

 【大岩ゆり】放射線医学総合研究所(放医研)が一般向けの「放射線被ばくの早見図」を十分な説明なしに改訂している。100ミリシーベルト以下の被曝(ひばく)では「がんの過剰発生がみられない」との記述を、100ミリ超で「リスクが増える」に変えた。食品や宇宙線による日本人の自然放射線量も周知せずに1・4倍に引き上げたことで、公的文書などで複数の自然放射線量が使われ、混乱している。

 放医研は、放射線の健康影響の研究などを担う国の中核的な研究所。東京電力福島第一原発事故の直後、事故由来の被曝と他の被曝を比較できるよう、サイトに早見図を掲載した。

 その早見図で、100ミリシーベルト以下の健康影響の記述を消し、100ミリ超で「がん死亡のリスクが線量とともに徐々に増える」に書き換えた。放医研は取材に「『(100ミリ以下で)がんが過剰発生しないと科学的に証明されている』と誤解する人もおり、表現を改めた」と説明した。改訂は昨春だが、変更の履歴も理由も書かれておらず、ツイッターなどで最近、「(こっそり変更は)ひどい。多くの人にしらせないといけない」「(100ミリ以下でがんが出た時の)責任逃れの証拠隠滅?」と話題になった。

 自然放射線量についても今年5月末、1・5ミリシーベルトから2・1ミリに引き上げた。「根拠とする報告書が改訂されたため」という。この報告書は、電力会社幹部らが役員を務める原子力安全研究協会が2011年12月に出した。国内外の論文を検証して、主に魚の内臓などに含まれるポロニウムによる内部被曝の線量を上方修正したという。原発事故の影響は考慮されていない。

 しかし、放医研の修正が周知されていないこともあり、文部科学省の小中高校生向け「放射線副読本」や政府のサイトなどは放医研の旧来の早見図などが引用されたままだ。副読本には別の研究機関が出した「2・2ミリ」という第3の数字も紹介されている。

 自然放射線と医療被曝を除いた一般住民の平常時の被曝限度は年1ミリシーベルト。細井義夫・東北大教授(放射線医学)は「0・6ミリは大きな変化。原発事故以来、国民が被曝に大きな関心を持っているのに、複数の自然放射線量が混在するのは良くない。どこが責任を持って自然放射線量を調べるのかはっきりしないのも問題だ。放医研なり公的機関が日本人の平均的な自然被曝線量を責任をもって調べ、わかりやすく示すべきだ」と話す。
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独立行政法人 放射線医学総合研究所
http://www.nirs.go.jp/information/event/report/2013/0729.shtml

「放射線被ばくの早見図」について

                        平成25年7月29日
                 (独)放射線医学総合研究所

 当研究所で公開している「放射線被ばくの早見図」は、東京電力(株)福島第一原子力発電所の事故直後に、一般の方にはなじみのない放射線の単位等が繰り返し報道されたことから、放射線被ばくについて考える際に参考としてお使いいただけるようにホームページに掲載したもので、身近に使われる医療放射線による被ばくや、身の回りの自然放射線による被ばく、線量に応じた人体への影響、管理上の基準となる値等を一覧に示しています。
 科学的妥当性を損なわないようにしつつ、分かりやすいものとなるように作成しており、今後も引用している情報が更新された場合や、表現が分かりにくいといった御意見をもとに改訂する場合があります。
 ※2011年4月にホームページ上で公開以降、2回見直しを行っています。
   2011年(平成23年)4月2日 公開
   2012年(平成24年)4月5日 改訂
   2013年(平成25年)5月28日 改訂
以下に「放射線被ばくの早見図」(2013年5月改訂版)について、概要を説明します。


・日常生活で受ける放射線の量を比較すると、放射線治療のような特殊なケースを除き、診断や航空機搭乗等の一回当たりの被ばく線量や、自然放射線等による1年間当たりの被ばく線量は、ミリシーベルト(mSv)単位のものがほとんどです。


・100 mSv以上の部分の、「がん死亡のリスクが線量とともに徐々に増えることが明らかになっている」との表現は、専門家の立場から放射線防護に関する勧告を行う国際学術組織である国際放射線防護委員会( ICRP )の2007年勧告(Publication.103)の記述に沿ったものです。2011年4月にホームページで公開した早見図では、(100 mSv以下では)「がんの過剰発生がみられない」と記載していました。これは、100 mSvより低い線量では、がん死亡のリスクの増加が統計学的に検出されない(注:がんの過剰発生がないことが証明されたわけではない)という趣旨でしたが、「がんが過剰発生しないことが科学的に証明されている」かのように誤って解されることを避けるため、2012年4月の改訂時に表現を改めました。


・自然放射線の線量について、外国の「高自然放射線地域における大地からの年間線量」は、原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR※1)2008年報告書を引用し、また、「1人当たりの自然放射線量(年間約2.1 mSv)日本平均」は、2011年12月に発行された「新版生活環境放射線(国民線量の算定)」(公益財団法人 原子力安全研究協会)※2を引用しています。

※1 UNSCEARの概要
 UNSCEARは、1955年に人体と環境への放射線の影響に関する情報の収集と知識の普及を目的に、国連総会の下に設置され、日本は国際連合に加盟する前に、この組織に加盟しました。現在27カ国が加盟しております。
 UNSCEARの報告書は、1958年に初めて刊行した後、数年毎に放射線・放射能の環境中の分布から人体影響までに至る包括的なテーマを扱っています。
 報告書の内容は、国際放射線防護委員会(ICRP)の勧告や国際原子力機関(IAEA)の国際基本安全基準(BSS)等放射線防護の安全基準を制定する上で重要な科学的知見を提供しています。

※2 日本の自然放射線の線量について
 2011年4月にホームページに掲載した早見図の記載(年間1.5 mSv)は、1992年8月に発行された「生活環境放射線(国民線量の算定)」(財団法人 原子力安全研究協会)から引用しました。

 2011年12月に「新版生活環境放射線(国民線量の算定)」が発行されたことから、根拠となる論文を精査の上、必要に応じ当該論文の著者に研究手法等を確認すること等によりその信頼性を検証し、2.1 mSvの値を採用することといたしました。値が変わった理由の一つに、食品中のポロニウム210による内部被ばく線量が計算に加えられたということがありますが、論文の著者に事実関係を確認する等の検証を経て、2013年5月の改訂時にこの値を反映しました。


・放射線検査による被ばく線量は、検査の種類によって異なり、歯科撮影のように局所的にごくわずかな被ばくをする場合もありますし、CT検査やPET検査のように、被ばく線量が比較的高い場合もあります。
 現在、早見図に掲載してある胃のX線検診の数値は、いわゆる「胃がん検診」として実施されているX線検診のことです。2011年にホームページに公開した早見図では、胃の精密検査の値として、1995年の文献(「生活と放射線」丸山隆司編、放射線医学総合研究所)に基づき0.6 mSv程度を記載しておりました。これは胃のX線集団検診の値で、精密検査という記載は誤りでした。また、これは約20年前のデータであり、より新しい評価値を掲載すべきとの問題意識から、2012年4月の改訂時に妥当性が確認できた最新の値として、INNERVISION2010年6月号「特別報告・医療における放射線防護」での、精密検査のデータをまとめた報告に基づき、「胃のX線検診(1回)」の値として3 mSv程度を採用することといたしました


本件に関する連絡先

ご意見やご質問は下記の連絡先までお問い合わせください。
また、旧バージョンの早見図が使用されている場合がございましたら、ご一報いただけますと幸いです。

独立行政法人 放射線医学総合研究所 企画部 広報課
Tel:043-206-3026 Fax:043-206-4062
E-mail:info@nirs.go.jp
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コメント(3件)

内 容 ニックネーム/日時
日本平均の自然放射線量が1.5mSv/yから2.1mSv/yになってたとは知りませんでした。

以前文科省に電話した際「ICRP勧告の1mSvを国内法として受け入れるに当たって、1.5に1加えても世界平均の自然放射線2.4を僅かに上回るだけだから」と説明を受けた(私自身は過去の議事録は確認してません)ことがありました。

0.6mSvの増加は原発事故が理由でなかった(そうは思えませんが)としても、上記の通りの理由があったなら国内法としては1mSv/yを0.4mSv/yに厳格化すべきだと思います。
日本平均の自然放射線量がこんなにも「増える」とは思ってもいなかったんでしょう。
めぐ
2014/01/24 00:42
文科省の回答、大変わかりやすいですね。ご教示ありがとうございます。科学立国を標榜するんだったら、さっさと0.4mSv/yに修正しないとおかしいですよね。まあ、しないでしょうけどね。「お役人が決めた基準値を超えてないから」ってことで安心できるデジタル脳人間には、私は絶対になれないそうもないなあ。
エム(管理人)
2014/01/25 03:13
消費者庁から食品と放射能Q&Aが配布されました 喫煙すると1000から2000mSv相当の発がん性とか 自然放射線が2.4mSv/年が自然放射線だとか水道水では管理目標値を超過しても飲用不適を意味するものではないと言っています 福島県で何やら甲状線小児ガンが13万人中33名出ていることの因果関係を打ち消すための手段がとられたとしか考えられない内容です 原発技術は確立されてもそれを操作する人間や官僚の正義と誠実が見られなければ原発の安全なんかは、1万年先の話ですね
ミスター福島
2014/03/20 23:10

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