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zoom RSS 2014年2月の降雪がガンマ線量率の実測値に与えた影響から放射線物理を正しく理解する

<<   作成日時 : 2014/03/03 21:32   >>

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今の日本において、放射線の物理を実際のデータに基づいて理解することは、自分の家族を放射線から守るために極めて有効です。今回は、ガンマ線量率と積雪量の実測値の関係が明瞭に表れているデータが手に入ったので、多くの方々にじっくり眺めて頂き、ガンマ線の性質を理解するために役立てて欲しいと思います。

ガンマ線の実測データは、いつもガンマ線の変化がわかりやすい福島市内のある場所のもの(要するに現場がよく保存されている場所)。降雪量の実測データは、福島県庁付近のもの。両点間の距離はおおよそ2km程度であり、当時、広いエリアで降雪が観測されているので、状況は似ていると判断できます。

       それでは早速データを示します。
               ↓
画像

ガンマ線と降雪量のデータを並べて見れば一目瞭然ですね。ガンマ線量率が下がり始める点(赤矢印)の位置が、雪の降り始め(黒線の立ち上がり)とよく一致し、同時に、ガンマ線量率が下がらなくなる点(緑矢印)の位置が、雪の降り終わり(黒線の飽和点)とよく一致していると言えると思います。(雪のデータは1日ごとに集約したものなので、降りはじめ・降り終わりのタイミングが明らかではないことに注意。)

また、当初0.45マイクロSv/hだったガンマ線量率は、45cm程度の積雪時(2/9)に60%程度まで、55cm程度の積雪時(2/15)には35%程度まで減衰することがわかります。雪がガンマ線を吸収しているというのが最も自然な考え方です。

ここで、積雪が45cmと55cmで、なぜそんなに減衰率が違うのかという疑問が湧いてくるかもしれません。おそらく、2/9までに降った雪は密度が小さいかったが、数日経つうちに、自重で密度が高くなり、その上に新しい雪が積もったため、全体としての雪のガンマ線吸収能力が高まったのだろうと想像できます。ちなみに、仙台市内で私が雪かきをした感触では、2/8の雪は比較的サラサラして軽かったのですが、2/15は降った直後から湿って重たかったように記憶しています。

その後は、2/26〜28には気温が最高10度前後まで上昇し、それに対応して、積雪量がどんどん減り、ガンマ線量率もグングン上昇。ところが、3/1になって再び冷え込みが始まると、雪が溶けなくなり、ガンマ線量率も変化しなくなっています。今後、また暖かくなるとともに、ガンマ線量率は再び0.45マイクロSv/hに向かって上昇していくでしょう。

ちなみに、原発事故前の東北地方の典型的なガンマ線量率はせいぜい0.05マイクロSv/hでした。引き算して残るものが、どこにどのような状態で存在するのかを想像してみることは自己防衛のために必要なことだと思えます。従って、以上のような考察の過程で特に重要と思われるのは、”放射性物質は雪の下に埋め込まれている”というモデルでよく説明できてしまうという点です。逆に言えば、”雪がなくなれば、再び露出する”ということ。つまり、一時的に封じ込められていたものが、再び、野放しになるということです。

まさか、「最近、ガンマ線量率が急速に下がってるからもう安心」と言っている人はいませんよね。物理を理解した上でわざと発言しているなら相当悪質に思えます。



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