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zoom RSS 「前例なき廃炉に挑む 福島第1原発事故から4年 長く険しい道のりへ」(河北新報)

<<   作成日時 : 2015/01/10 19:11   >>

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「放射性物質が外部に出るのを防ぐ対策を急ぐべきだ。」
「楽観的で都合の良い見通しの下で対策を取って失敗し、対応が後手後手になる繰り返し。その姿勢を改めるところから始めるべきだ。」
「事故が起きた責任をまだ誰も取っていない。廃炉についても政府、東京電力など関係機関が失敗しても誰も責任を取らなくていいという体制でやっていることが問題だ。」
小出裕章先生のこのようなご指摘こそ最重要であると私も思うよ。

一方で、その観点の存在をなんとかして包み隠そうとする人物が現れることにあきれる。時には放射線の専門家であったり、時には医師であったり、イギリス在住の学者だと名乗ったりすることもある。そういう輩(やから)は、
「風評被害」
「リスク」
「恐怖を煽る」
放射能おばけ
「科学的証拠」
「科学的検証」
「理性的」
などという、一見、知的で中立的であるかのような言葉を連発して独自の視点を示す。

しかし、なぜ彼らを信用できない気がしてくるかと言えば、簡単な話だ。その答えは、彼らが常に、被害者を見下して邪魔者扱いしながら、加害者に寄り添うような立場を選択しているからだ。そんなのおかしいでしょ。”被曝させたという罪”と”住民を被曝から守ろうとしなかった罪”は確かに存在するのに、それでも加害者を保護するような立場を声高に叫ぶって何なんだ。その選択によって、彼らは一定の地位や肩書を持つことができるのだろうと推測するが、「報告すべき利益相反事項はない」などとコメントするのはワザとらしく感じるよ。そして、彼らはきっとこう言うんだろう。
「科学的証拠は示せるのか?」
「専門家の意見を黙って聞いておけばいいものを」
「科学的検証には時間と金が掛るんだぞ」

いろいろ思う所はあるが、それもこの”舞台”の特徴なんだろうと思うようにしているけどね。



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画像

河北新報   2015年1月4日(日)

前例なき廃炉に挑む 福島第1原発事故から4年 長く険しい道のりへ

 世界を震撼(しんかん)させた未曾有の事故から間もなく4年。東京電力福島第1原発で今後30〜40年かかる廃炉作業は、史上最悪レベルと評されたチェルノブイリなど過去の原発事故でも前例のない課題への挑戦だ。長く険しい道のりにどう挑み、どう壁を突破していくのか。

< 図. 東京電力福島第1原発 溶融燃料(燃料デブリ)取り出しのイメージ >

 東日本大震災の地震と津波を受け、運転中の福島第1原発1〜3号機で原子炉内の核燃料が溶け落ち、大量の放射性物質が放出された。溶融燃料(燃料デブリ)を冷やすために増え続ける汚染水の対応に東電や政府はこれまで追われてきたが、今後本格化する廃炉作業ではさらなる困難が待ち受ける。
 廃炉計画をまとめた中長期ロードマップで当面急ぐのは、原子炉建屋のプールに残る使用済み核燃料の取り出しだ。東電は「強い放射線と高熱を発するために、早く安全な場所に移す必要がある」と説明する。

 使用済み燃料回収 ⇒ 遠隔操作で数年

 「デブリ」取り出し ⇒ 冠水工法が有力

 課題山積 代替工法研究も

●放射線量ネック
 事故当時、点検中だった4号機ではいち早く取り出しを終えたが、放射線量の高い1〜3号機は遠隔操作の作業が必要で、全ての取り出しには数年かかる見通しだ。
 プールの燃料取り出し完了後、廃炉の最大のヤマ場であるデブリ取り出しへと焦点は移る。

●位置や状態不明
 東電や政府は早ければ2020年ごろの作業開始を目指すが、最大の難点はデブリの位置や状態が今も分からないことだ。
 国際廃炉研究開発機構(IRID)の佐藤隆研究管理部長はデブリについて「原子炉内の構造物や圧力容器の下にあるコンクリートなどと混ざっている可能性がある。場所ごとに混ざり具合や冷え方も違うため非常に複雑な状態」とみる。
 IRIDを中心に格納容器内を調べる遠隔操作機器の開発が進むほか、地球に降り注ぐ宇宙線から生じる「ミュー粒子」と呼ばれる素粒子を使い、デブリの位置把握を目指す実証実験も近く1、2号機で始まる予定だ。
 ただ、デブリ取り出しの方法は決まっていない。有力視されるは、格納容器を水で満たす「冠水工法」だ。放射線を水で遮ることができ、粉じん拡散を防げるため、原子力損害賠償・廃炉等支援機構の山名元・副理事長も「実現できればベストの工法だ」と強調する。
 この工法は建屋上部から伸縮式の機材を入れて、先端に取り付けたレーザーなどで少しずつデブリを切り出し、水中で専用容器に移して外に運び出す計画だ。

●水漏れの恐れも
 しかし、格納容器はもともと水をためる設計ではない上、事故で破損。高線量下でロボットなどを遠隔操作して補修し、水漏れを止められるのか疑問視する声は根強い。
 また、冠水できても建屋上部から格納容器の底まで30メートル以上あり、高度な遠隔操作技術が必要となる。
 冠水工法が不可能な場合に備え、代替工法も並行して研究が進められている。@建屋上部からクレーンで作業台をつり下げるA格納容器側面に穴を開けロボットを投入するB小さな鉄球を容器内に入れて放射線を遮る−などの方法が検討中だ。

●処分場選び難題
 しかし、圧力容器を突き抜けて格納容器に溶け落ちたデブリの回収は、人類が経験したことがない未知の領域。技術開発に携わる関係者は「企業や技術者がさまざまなアイデアで競い合っているが、福島で通用するか分かるのはまだ先の話」と打ち明ける。
 デブリ取り出しという最難関をクリアした後も、建屋解体などの作業が残る。東電と政府は40〜50年ごろまでの廃炉完了を目標に掲げるが、回収したデブリや、解体で出る膨大な放射性廃棄物の扱いは決まっておらず、処分場の選定などをめぐり難題に直面しそうだ。

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取り出し無理「石棺」を 京大原子炉実験所助教 小出 裕章氏

福島の原発事故は人類がこれまで一度も経験したことがないほど過酷な事故だ。政府や東京電力が計画するような溶融燃料(燃料デブリ)取り出しは全くできないと思う。大変残念で悲しいことだが、諦めた方がいい。チェルノブイリ原発のように、原子炉建屋全体を「石棺」と呼ばれるような構造物で覆い、放射性物質が外部に出るのを防ぐ対策を急ぐべきだ。
 炉心が2800度超の高温で溶けるなど事故は非常に動的な状態で進展した。溶け落ちた炉心が圧力容器の真下に静かにたまっていることなどあり得ない。そこら中に飛び散り、圧力容器の真下から周囲に流れ出て広がっているはずで、仮に格納容器を冠水できても、上からのぞいて見えるのは半分もないと思う。全部は取り出せない。
 冠水せずに解体する代替の方法も猛烈な被ばくを伴うためやるべきではなく、あらかじめ全体を封印する方策の方がいいだろうと思う。
 事故収束の指揮を執る人たちは、事故が今も継続中で、環境への影響を減らす対策を早急に実行すべきだという危機感が欠如している。事故そのものも、住民避難も、汚染水問題も、楽観的で都合の良い見通しの下で対策を取って失敗し、対応が後手後手になる繰り返し。その姿勢を改めるところから始めるべきだ。
 事故が起きた責任をまだ誰も取っていない。廃炉についても政府、東京電力など関係機関が失敗しても誰も責任を取らなくていいという体制でやっていることが問題だ。

こいで・ひろあき
1949年東京生まれ。74年、京大原子炉実験所入所。原発の危険性を訴える活動に長年携わる。
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アイデア 世界から募る IRID理事長 剱田 裕史氏

 溶融燃料(燃料デブリ)の取り出しが一番大きな目標だが、その前にデブリがどこにどれだけあるか調査し、正体を見極めることが大事だ。そのために、格納容器や圧力容器の中を何とか見ることができないかと技術開発に取り組んでいる。
 確かにデブリ取り出しは簡単な道ではないが、技術開発を進め、時間をかければできるし、リスク低減のために必ずやらなければならない。デブリはいろいろなものが混ざった未知の物質に近いが、しょせん既知の物質が混ざったもので、手に負えないものではない。
 冠水工法が一番良い方法だが、非常に困難な事業だ。放射線量が高くて人間が近づけないところを遠隔で調査し、破損箇所を見つけたら、遠隔で補修して穴をふさがなければならず、かなりハードルは高い。一方で、ロボットによる格納容器の水漏れ箇所の調査が進み、現場が見えてきたことで徐々にハードルの高さも見えてきた。
 1〜3号機全てで同じ工法にならない可能性もあり、代替工法を準備しておかなければいけない。世界中からアイデアを募集し、使えそうなものはさらに研究開発していこうと考えている。
 日本原子力発電で東海原発の廃炉作業を所長として見てきた。現場作業では計画通りにいかないこと、予期しないことが必ず起こる。福島第1原発で困るのは建物が汚染され、人間が近づけないこと。作業環境は厳しく、より慎重に進める必要がある。

けんだ・ひろふみ
1955年富山市生まれ。78年日本原子力発電入社。2013年常務取締役、14年8月から国際廃炉研究開発機構(IRID)理事長も務める。
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