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zoom RSS 東京新聞、研究者@study2007さんを取材 「100キロ圏外に避難不可能なら原発再稼働認めるな」

<<   作成日時 : 2015/11/02 16:53   >>

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【2016-1/31追記】
study2007さんは2015年11月にご逝去されたとのことです。
闘病中にも関わらず情報提供を継続して頂いたことに
心より感謝申し上げます。大変お疲れさまでした。
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放射線分野の研究者study2007(@study2007)さんが新聞の取材に応じられた。研究分野が違っても、study2007さんの思いに共感する技術者・研究者・学者は多いだろうと想像する。

一般向けにメッセージを発信すること自体、なかなか勇気がいることである。知ってしまうことで余計な面倒をしょい込みたくない人々がたくさんいることも事実である。まして、根の深い既得権益がはびこる業界にとって不都合な内容であれば、それ相応の覚悟が必要であったことだろう。お体の具合が心配されるところであるが、未知の領域へと大きな一歩を踏み出したstudy2007さんの勇気と覚悟に心から敬意を表したい。

特に国家の上層部にいる政治家・お役人などは状況に応じてルールを明確にすることによって国民への利益を実現しようするはずである。そのルール作りの根底には国民に対する”誠実さ”がなければならない。ところが、何より、国家が国民一人一人をないがしろにすることがあってはならないのに、現実はそうなっていないと思うことがあまりに多過ぎる。そんな世の中に生きていると、表面だけの誠実さを隠れ蓑にした不誠実な存在から目をそらすことは容易ではない。それが無用な恐れを生んで萎縮につながったりするから、なかなか厄介なのである。

この記事を読む方々に私が伝えたいこと・・・どんなにささいな行動でも、”共感”は湖の波紋のように広がっていくものであるということ。study2007さんだけに負担が集中しないようにするために、一人一人にできることがあるのではないかということ。個人として決断し、行動するということ。そして、個人個人がつながり合っていること。そこに”共感”が生まれるということ。



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画像
東京新聞   2015年11月1日(日) 26面

「100キロ圏外に避難不可能なら原発再稼働 認めるな」
余命わずか 放射線研究者の「遺言」


 「原発の100キロ圏外に、すぐに避難できる支援策がない限り、再稼働を認めるべきではない」−。低線量被ばくの健康への悪影響を訴えてきた一人の放射線研究者が、原発の再稼働が進む現状にあらためて警鐘を鳴らす。がんで「余命わずか」と宣告されたという。「遺言のつもり。福島の事故の教訓を無視するのはおかしい」
(荒井六貴)

 研究者は四十代で、関東地方の国立機関で二十年以上、放射線発生装置の開発などに携わってきた。「study(スタディー)2007」のハンドルネームでブログを書き、六月には著書「見捨てられた初期被曝」を出版した。
 実名を明かさないのは、家族や所属機関に迷惑をかけたくないからだが、「後ろめたさもある」と言う。「電力業界から奨学金を受け、研究費も受け取ってきた。恩義を感じる部分もある」と認める。
 低線量被ばくの問題に言及するのは、2007年、自分の体でがんが見つかったことも影響している。仕事を続けながら治療をしてきたが、肺や副腎、骨にも転移した。薬の副作用で髪が抜け、いまはもう思うように体が動かない。
 発症した当初、「がんの原因は分からないが、放射能も頭によぎった」と言う。放射線に関わる仕事のため、年間〇・三ミリシーベルトほど被ばくしていた。「この程度では、科学的には、健康への影響は認められないと『これ以下なら安全』という被ばく線量の数値が明確ではないことも事実だ」
 一一年三月十五日には「緊急」と題し、「原発百キロ以内の妊婦、幼児は圏外に出ることを推奨します」と発言した。福島第一原発から百キロ離れた茨城県東海村で、毎時一マイクロシーベルト超の空間放射線量が確認されたからだ。
 「これぐらいの数字だと細胞の修復が追いつかず、有意に発がんに寄与するかもしれない」。数値が下がらないまま、毎時一マイクロシーベルトの地域に三十日間とどまれば単純計算で七二〇マイクロシーベルト被ばくする。この数値の被ばくをすると、「十万人に四人程度」の割合でがん発症の恐れがあると指摘した。

写真
(上)国立の期間で20年以上、放射線の研究に携わり、今はがん治療中のstudy2007さん=東京都内で
(下)著書「見捨てられた初期被曝」
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岩波書店、岩波科学ライブラリー239
https://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/02/6/0296390.html

「見捨てられた初期被曝」
study2007 著


事故前に描かれていた原発事故後の緊急被曝防護は,もろくも崩れ去っていた.そればかりか,科学的検討の不在のまま,初期被曝は見捨てられていた.公開された政府事故調文書から明らかになった驚くべき経緯を整理.さらに,限られたデータから被曝量の推定を統計的に行う.再稼働を前に,安全神話のままの被曝防護を問う.

【著者からのメッセージ】
 2011年3月11日,東京電力福島第一原子力発電所の事故によって「過酷事故は起きない」,「5重の防護」といった旧来の安全神話は完全に崩壊しました.当然のことながら,その安全神話にもとづいた事故対策や住民防護はまったく機能しませんでした(1章参照).しかしながら今回の事故では,事故後わずか数日で基準値のほうを引き上げ,「問題はなかった」とする新たな安全神話が発明されました(2章参照).本来,安全の根拠として社会や政策を支えていたはずの科学は放棄され,行政によって選任された「専門家」が見かけだけの「安心」を会議室で創作するようになりました(3章,4章参照).こうした,100 mSv,基準値,検出下限値,そして県境といった「安心のしきい値」は,マスコミや一部の学者を通じて広く社会に流布され続けています.それは原発や放射能の危険性を覆い隠すとともに,原発被害と再稼働を受忍させる土台となり,新たな安全神話にもとづいた原子力災害対策指針がとりまとめられようとしています(5章参照).
 東日本大震災に伴う東京電力福島第一原発事故による被害を受けたすべての保護者と子どもたちは事故後4年近くも放置され,無用な被ばくを強いられてきました.自主避難者は理不尽で謂れない経済的・精神的負担を被り続けています.放射線とその身体への影響をわずかとはいえ知る大人の1人として,事故後4年が経過した今だからこそ,真に冷静で科学的な判断が歯止めとなり,被災住民と子どもの被害の救済に役立つことを願ってやみません.
     ――第5章より抜粋

【著者紹介】
study2007
ツイッターアカウント( @study2007 )による筆名.原子核物理の研究者(Ph.D.).雑誌『科学』に論文(「子どもの外部被ばくと全がんおよび小児白血病リスク」(13年12月号),「初期小児甲状腺被ばく調査(スクリーニング)の再評価のために――過小評価をもたらす要因とバックグラウンドを考える」(14年4月号),「体表面汚染スクリーニングが示す初期甲状腺被ばく防護の不備――もうひとつの「実測データ」による線量推計」(14年5月号),「UNSCEAR 2013報告から読み解く原発事故後の被ばく防護の不備」(14年6月号),「第7回「東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う住民の健康管理のあり方に関する専門家会議」(6月26日開催)における,『科学』5月号論文(参考資料1・2)に関する鈴木元委員のご発言に対する手紙」(14年8月号),「見捨てられた初期被ばく――スクリーニング基準値の引き上げと変質に関する経緯」(15年3月号),「神話のままの被ばく防護――事故の現実から乖離したままの原子力災害対策指針」(15年5月号))を寄稿.研究者,がん患者,そして小学生の子どもをもつ親として原発事故に向き合う.

【目次】
 まえがき
はじめに――なされなかったこと,なされるべきこと
第1章 見捨てられた初期被ばく
 限られた直接測定/機能しなかった環境測定/1桁もゆるめられた身体除染基準/「液状化」した住民防護
第2章 変質したスクリーニング――科学の消失から「安心」へ
 WHOによる安定ヨウ素剤服用ガイドラインでは/公開された聴取録/混乱のなかでゆるめられた基準値/「安心の拠り所」への変質
第3章 スクリーニング基準値の意味
 10万人の体表面スクリーニング検査/基準値1万3000cpmが意味する水準/子どもの甲状腺防護の危機
第4章 矮小化される被ばく被害
 体表面スクリーニング検査を受けた集団の甲状腺被ばく量/東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う住民の健康管理のあり方に関する専門家会議/1080人の子どもの甲状腺スクリーニング 検査/検討を避けた専門家会議と過小評価
第5章 神話のままの被ばく防護
 事故の現実から乖離したままの原子力災害対策指針/汚染の現実と防護の方法/「安心のしきい値」/新たな安全神話
補論 沈着速度の考え方――土壌汚染から被ばく量を推定するために
コラム study2007と被ばく
 参考文献
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【東京新聞、研究者@study2007さんを取材 「100キロ圏外に避難不可能なら原発再稼働認めるな」】 Behind the Days http://bit.ly/1NLKFey https://pic.twitter.com/dhB6MFcpNh

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