『封印された「放射能」の恐怖 フクシマ事故で何人がガンになるのか』(クリス・バズビー著)を読んだ。

新刊の
『封印された「放射能」の恐怖 フクシマ事故で何人がガンになるのか』
(欧州放射線リスク委員会科学事務局長・クリス・バズビー著、講談社)
を読んだ。
多くの方々にも読んでもらいたいという気持ちになった。

客観的な立場の著者が外国から日本人に向けて書いた本書。
私の求めていた解説をしてくれていた。
 ※上の文に関して、「バズビー氏は客観的な立場とは言えない」
  というご指摘を頂きました。私の誤った先入観念があった
  かもしれないので削除表示としました。ご指摘に感謝します。2012-8/17


福島原発事故が収束に向かう上で、チェルノブイリ事故の
その後の調査結果は大変参考になると私は思っている。
自分なりに調べてみたが、なかなか公開データの見方や信憑性が
よくわからず今日に至っている。


  何度も繰り返しますが、原発依存には絶対反対。
  身の丈にあった生活を選ぶべきであり、
  明らかにされるべきは以下の観点。
  ・使用済み核燃料プールをどれだけ作り続ける必要があるのか。
  ・どこに作るのか。
  ・だれがどんな判断基準で作って良いと許可するのか。
  ・大規模自然災害に耐えうるフェイルフリーの冷却設備を
   きちんと開発していける見通しがあるのか。
  ・それを国民が納得いくように説明できる自信があるのか。
  ・その膨大な設備投資のコストと電力使用者の負担との間で
   採算が取れるようにできるのか。
  ・いざ不具合が起きた時に対処するのは誰なのか。
   (推進派と推進容認派の方がきちんと対処してくれるはずだが、
     技術開発を知らない文系人間が戦力になるわけがない。)
  少なくとも以上のことについて、何も定量的・具体的な議論が
  なされていないのが問題なのであって、
  まじめにやる気がないのならさっさとやめてくれ、ということです。


さて、上記の書で私の中で強く印象に残った内容を箇条書きにします。
なお、この文には私の勝手な思い込みも入ってしまったかもしれないので、
関心のある方はご自分で本書をお読みになり、ご自分で裏づけを取りましょう。


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・日本政府は、チェルノブイリの立入禁止区域以上に汚染された
 地域への居住を当たり前のように容認している。

・2012年6月に東京都心のマンション室内のエアコン内部に
 取り付けられていたフィルターのほこりから検出された
 放射性セシウム濃度は11万ベクレル/kgに達した。ちなみに、
 ウラン238は3千ベクレル/kg、ウラン235は240ベクレル/kg
 (自然状態の120倍)。
 そんなほこりを吸い込みながら生活していたということ。
 福島原発から200km以上離れた東京でこのレベルなのだから・・・
 (ご自分の居住地域では・・・)

・土壌汚染度100万ベクレル/平方メートルを超えると1986年の
 チェルノブイリで取ったような対策を講じなくてはいけなくなるので、
 IAEAは土壌汚染度を一桁程度低く過小評価していると考えられる。
 (空間線量と土壌汚染度の間の関係を明らかに取り違えている。)
 (専門家がたくさんいるはずなのに修正しようとしないので、
  故意にそうしているということであろう。)

・2011年10月にノルウェーの研究チームにより発表されたセシウム137
 放出量に基づいて試算される放射性核種の総放出量は
 1986年のチェルノブイリ事故の二倍以上になる。

・ベラルーシ共和国の高濃度汚染地域では、生体内セシウム137濃度が
 高いほど心電図異常を持つ子供の割合が増えたという研究発表がある。
 発表したユーリ・バンダシェフスキー氏は、ベラルーシ政府により
 投獄されたが、EUが圧力をかけて4年後に出獄できた。
 -> 参考サイト

・内部被爆に起因する心筋細胞の壊死は不整脈や心筋梗塞、突然死を
 引き起こすことが考えられる。がん発症以前に心筋梗塞が起こるケースも
 あるはずなので、今後、両方のデータを注意深く見ていく必要がある。

・現在、日本の汚染地域で観測されている放射性セシウムの量は、
 多くの人が心筋梗塞を起こしてもおかしくない量である。
 生体内のセシウムはゆっくりと体外に排出されていくので、
 突然死後には検出されないこともあると考えられる。

・ホールボディカウンターで測定できるのは体内の放射性セシウムだけ。
 それ以外のウランやプルトニウムやストロンチウムの量を測定する
 ことはできない。

・ベラルーシ共和国における出生率は1989年から1997年の8年間にわたって
 急激に低下し続けた。甲状腺がん数も1990年から1994年まで急激な増加が
 見られた。すなわち、1986年4月のチェルノブイリ事故から
 およそ3~4年ほど遅れて影響が現れ始めるということ。

・除染作業が遅々として進まない状況を考えると、福島原発事故に起因する
 健康被害も、チェルノブイリ事故と同じかそれ以上の事態になる可能性がある。
 1年以上経過して追加の事象がないと言って安心していてはいけない。
 来年以降に明らかになっていく。(隠蔽・調査拒否がなければ。)

・福島原発からの放射性物質放出量のうち70パーセントが
 海に流れ出したと言われるが、沖に出た放射性物質のうちの
 一部は沿岸部へ戻ってくる。

・セラフィールドの核燃料再処理工場からの廃液で汚染された
 アイリッシュ海では、海岸から1~2キロの範囲で放射性物質の
 微粒子が空気中を浮遊しているのが観測された。
 波打ち際の波しぶきが微粒子を空気中に吹き上げている可能性がある。
 1980年代の調査によって、アイリッシュ海沿岸に住民の
 リンパ腺に異常な量のプルトニウムが含まれていることがわかっている。

・原発の多いバルト海の沈殿物からも高濃度のセシウム137が検出されている。
 沿岸のがん発症数を調査しようとしたところ、データの提示を拒否された。
 その理由はというと、
 「海のそばに住む人はがんになりやすいものだから(調査の意味がない?)」
 とのこと。

・空間線量0.3マイクロシーベルト/時は、土壌汚染度に換算すると
 10万ベクレル/平方メートルに相当する。
 世界中の放射能を測定してきた著者の経験では、
 0.3マイクロシーベルト/時以上の地域では健康への何らかの影響が
 現れていた、とのこと。
 したがって、そのような地域からはただちに移住すべきというのが
 著者の結論になる。

・チェルノブイリ事故では、放射能を帯びたかけらを拾い集める作業の
 ために、ロボットが開発されたが、放射能の影響で使い物にならなかった。
 最後には「人」というロボットに作業させ、ロボットのように使われた
 多くの作業員は亡くなった。(1986年から現在までの26年間での話。)

・原子力****というべき、原発被害の調査・研究を阻む
 大きな「犬(モンスター)」がいる。
 「原発推進派による”ブラック・オペレーション”」
 「原子力産業側の物理学者」、 
 「原子力産業から資金提供を受けている機関」、・・・。

・1955年以降、核実験や原発から放出された放射性核種による
 被爆が原因で亡くなる人は6,000万人を超えると考えられる。
 フクシマ事故を教訓として、今こそモンスターを封じ込めるべきである。

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